絶海の孤島にいても 仲間とつながっている
全員の集まる職場が存在しないことで新たな課題が生じます。
休憩所で 交流する機会や、表情や声から微妙な感情を読み取る機会は失われます。
幸いなことに、新たなコラボレーションプラットフォームが 出現しています。ノイズキャンセリングアプリKrispを使えば 周囲の雑音を気にする必要がなく、Muzzleを使えば ポップアップ画面に悩まされることもなく、Trelloを使えば バーチャルチームによる打ち合わせをスムーズに行え、BetterWorksを使えば、摩擦や 注意散漫に悩まされることなくコラボレーション を行えます。
在宅勤務をしている従業員は、より満足度が高く、生産性が向上していることが データによってはっきりと示されています。それに比べ、在宅勤務への 対応が遅れている企業は 熾烈な人材獲得競争において 遅れを取っています(例えば、過去にYahoo!は「目の前にいない 従業員はコントロールできない」として リモートワーク勤務原則廃止をして失敗しています)。
孤立と孤独にどう対処すべきでしょうか? 「ファーストプレイス(自宅)」と「セカンドプレイス(職場)を組み合わせる以外にコーヒーショップや図書館、バーなど、心を落ち着かせることのできる「サードプレイス」が必要です。サードプレイスは共感と創造性を育み、つながりを提供する場であり、社会にとって 非常に重要です。
オフィスが完全に廃れることはないでしょう。しかし、週に40時間、50時間、70時間を過ごす場所だという考え方は消えていくはずです。企業が求めている人材を惹きつけられるような職場文化や人事を実現するには、近年急速に成長しているコワーキングスペースが格好のモデルとなります。すなわち、従業員は自分に合ったタイミングでいつでも職場を離れることができ、人に会うために会社に戻ってきたときには常に暖かく迎えられていると感じられることが重要になります。
かつてはマイノリティの領域であったものが、マジョリティにとって 永続的ですばらしい 未来の職場になります。世界中のワーカーが目覚めています。職場のパーティション以外に失われるものはありません。
無人の農場 – 農場が20世紀のオフィスに取って代わられたように、パーティションで仕切られた今日のオフィスは かつての農場と同じ運命をたどることでしょう。これまでオフィスで行っていた業務の大半はリモートで処理できるようになります。結果的に、都市エリア全体が、未来のワークスタイルに合わせて再設計を迫られることになります。
サードプレイス – リモートワークでは 社会的な交流が失われがち です。市民の対話や都市の活気、一体感を生み出すには、図書館、コーヒーショップ、居酒屋など、社会学者レイ・オルデンバーグが「サードプレイス」と名付けた 場が増えていくことが絶 に必要 です。
ネスト – 多くの人にとって仕事は 1人で進める業務とチームで行うプロジェクトの 組み合わせです。両者のバランスを取るには、 週に2~3日のテレワークを 組み入れるのが 効果的です。未来の職場はノマドワーカーがいつでも安心して 戻ってこれる「ネスト」のようなものに なっていくでしょう。
パーティションからカウチへ – リモートワークは 未だ主流のワークスタイルとは言えません。しかし、リモートピアが未来の職場になることを示すさまざまな兆候が見られます。このことを感じている経営者は 競争優位性を獲得するために リモートワークワークを 充実させることに 力を注いでいます。